経営理念は、いざという時の社員の判断基準です。
経営理念が浸透していれば、社員は常識に囚われず、自社としての
あるべき行動を、常に採ることができます。
長野県長野市に本社を置く、中央タクシーの経営理念は、
「お客様が先 利益は後」です。
同社は、地元から成田空港、羽田空港、中部国際空港へ、ジャンボ
タクシーで送迎をする、予約制の乗り合いサービスを実施しています。
2009年1月15日、すごいサービスエピソードが生まれました。
同社のドライバー、柴崎金吾氏は、その日、2名のお客様を松本から
羽田空港までお送りしていました。
しかし、路面凍結による通行止めのため、時間的にピンチになります。
柴崎氏は、このままではフライトに間に合わないと判断し、京王線の
高尾山口駅から、電車で空港へ向かっていただくことにしました。
ここからが、すごいのです。
「私が空港までご案内させていただきます」
なんと、柴崎氏は、一緒に電車に乗り込み、空港まで付き添って、
何とかフライトの10分前に出発ゲートに到着させたのです。
お客様2名は北海道在住の方で、羽田空港までの路線に明るくなく、
またうち1名は杖をついたご老人だったことに配慮した、とっさの
判断でした。
タクシードライバーが、クルマを置いて一緒に電車に乗るなんて
ことは、常識では考えられません。
しかし、自身のミッションを完遂するためのサービスの観点から
判断すれば、すばらしい対応です。
「お客様が先 利益は後」という、同社の経営理念が深く浸透して
いることをうかがわせる、すばらしいエピソードです。
本日、タクシードライバーの社会的地位向上を目的としたイベント、
「タクシードライバーズフェスタ」が行なわれました。
柴崎金吾氏は、このエピソードにより、本イベントの「日本タクシー
ドライバー大賞」にて、賞を獲得しました。
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